Greeting

大会長 松成 篤

大会長 松成 篤

医療法人 宇佐矯正歯科クリニック・院長
日本3Dプリンティング矯正歯科学会・理事
Congress Chair, Dr. Atsushi Matsunari
Medical corporation, Usa orthodontic clinic, Director
Japanese Association of 3D Printing in Orthodontics, Director

     

歯科矯正領域での3大デジタル機器(スキャナー、CBCT、3Dプリンター)がこの10数年近くに急速に普及し、矯正歯科臨床では普遍的なツールになりつつあります。これらは診断用シミュレーションや模型作製等に幅広く応用されていますが、歯科矯正領域での3DプリンティングにおいてはAM(additive manufacturing)の急速な進歩により、作業模型を作製して矯正装置を作製する間接法からダイレクトプリンティングにより矯正装置そのものを作製する直接法を主体にシフトし、目覚ましいスピードで発展を遂げています。

一方で、矯正装置のインハウス・マニュファクチュアリングが発展することで装置作製の自由度も高くなりますが、矯正装置を提供する医院・歯科技工所においては装置の安全性や責任の主体・技術の権利の保護等について法的な責任を理解・遵守し、安心・安全な医療を提供する責務があります。第二回大会では特別講演としてスイスのSimon Graf先生(Smile AG;private office)に『 3d printing in orthodontics today! 』のタイトルでmetal and acrylic 3d printed orthodontic appliancesのパイオニアとしてのご講演を、台湾のKelvin Wen Chung Chang先生(国立台湾大学醫学院付設醫院 矯正歯科)に『 Interdisciplinary treatment in the digital era 』のタイトルでデジタル時代の創造性に溢れたインター・ディシプリナリー治療についてご講演いただきます。 教育講演では弁理士の赤塚正樹先生(ひので総合特許事務所、法政大学理工学部・非常勤講師)に『 3Dプリンティング技術に関する知的財産の保護 』のタイトルでアイデアを形にできる3Dプリンティング技術の権利の保護のルールについてご講演頂きます。

第二回大会のテーマは「3Dプリンティング矯正歯科~技術革新へのNavigations」と定めました。第一回では「~創造の旅のはじまり」として会としての一歩を歩み始めました。「Navigations」には「航法・航路、出発地から経由地、目的地までの航行を導く方法」の意味があります。私たちが先進の技術を学び実践し、医療現場で安心・安全な医療技術を提供するためには適切な航路を選択する必要があります。「~技術革新へのNavigations」のテーマの下、今大会が皆さまの日々の臨床の一助になればと願うばかりです。盛会に終えました第一回大会の様に、多数の皆様のご参加を学会役員一同心よりお待ちしております。東京でお会いしましょう。

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